MakerDAO¶
MakerDAOとは?¶
MakerDAOは暗号通貨経済を安定させる、分散型の組織です。MKRトークン保有者は、Decentralized Autonomous Organization (DAO)における意思決定者であり、より大きなパブリックコミュニティのキーパー、ステークホルダー、およびその他様々な関係者の支持を得ています。Makerは、経済的なエンパワーメントのための包括的なプラットフォームを構築することによって、すべての人に分散型金融の力を解放し、誰もが世界の金融市場に平等にアクセスできるようにします。MakerDAOは、世界初の安定した分散型デジタルキャッシュであるDai(⬙)を発行する信用機関です。
MakerDAOはいつ、どのようにして生まれたのか?¶
MakerDAOのアイデアは、2015年3月26日にRune Christensenが、r/ethereumのsubredditに投稿した、Introducing eDollar, the ultimate stablecoin built on Ethereum(イーサリアム上に構築された究極のステーブルコイン)、という記事で、初めてこの世に出ました。
どうしてMaker_DAO_と命名したのか?¶
「Maker」という用語は、マーケットメーカーという用語から取りました。この1つの要因として、BitUSDがマーケットメーカーを引き付けることができなかったので、堅調な流動性が欠如していたことにあります。当初のアイディアの1つは、システムにおいてインセンティブが与えられ、流動性を高めることを確実にするために、後ほどキーパーと呼ばれることになる、暗号通貨のマーケットメーカーに対してMKRを配布することでした。
DAOとは?¶
DAOは「自律分散型組織」の略で、システムのコードに埋め込まれたガバナンス構造を通じて機能する、スマートコントラクトシステムです。この組織は、すべてのMKRトークン保有者で構成され、彼らはシステムに対する変更を決定できる唯一の権限を持っています。この組織は分散化されており、当事者が一人だけでシステムを管理することはできません。一度これが導入されると、システムは組み込まれたガバナンス構造を通じて自己管理するという意味で、この組織は自律的です。
Makerのコミュニティは誰がいるか?¶
Makerコミュニティとは、MakerDAOの本質的な部分です。Makerコミュニティは、早期参入者、Daiの愛好家、開発者、Maker財団の従業員、MKRホルダー、キーパー、そして関心を持っている人々で構成されており、これらの人たちは、MakerDAOの必要不可欠な部分です。DaiとMakerは、コミュニティ全体の協力と科学的な統治なしには、根本的に存在できません。
Maker財団とは?¶
Maker財団は、MakerDAOの創設者によって設立された組織です。システムが完全に分散化された組織として存続できるようにするために、システムを自律させるという任務があります。Maker財団は、人材を雇用してシステムを開発し、MakerDAOが成功するのに十分なモメンタムをつけるために、必要な戦略とタスクを実行します。
Maker財団は永久に存在するのか?¶
MakerDAOを構築するために、Maker財団が現在存在しています。時間が経つにつれて、財団は縮小し、徐々にシステムのあらゆる側面を、分散化された仕組みが引き継ぐ事を可能にします。これは、MKRホルダーが、2018年9月に可決した財団から提出された提案の中で、確立された中核的な価値観の1つです。
財団はMakerの分散化を推進し、単一障害点を排除しながら、さらなる統治的側面をコミュニティコントロールへと拡大していきます。同時に財団は、コミュニティの構成員が、どのようにして最も建設的にガバナンスに貢献できるかについての教育と、ガイダンスを提供する責任も負います。
財団の主な焦点は?¶
主な焦点は次のとおりです:
- システム開発:完全な分散化への段階的な移行を監督しながら、Multi-Collateral Daiのインフラストラクチャーの完成、特定のガバナンス要素の組み込み、合成資産のオンボーディング、ガバナンスのユーザーインターフェイスのサポート、レバレッジドトークンの組み込み、そしてMakerコミュニティ財団を運営を行います。
- Oasis: 再考、再構築されたOasisは、MakerDAOエコシステムをサポートする最重要な統制された製品になります。セキュリティ・トークンを含む、Daiの裏付けになっている、多数の担保資産を取引しながら、これらすべての資産のCollateralized Debt Position (CDP)の機能に対して、便利にアクセスできる場所になります。
- Makerコミュニティとの情報の均衡について: 財団は、Dai市場の日々の動きについて、マーケットメーカーやMKRホルダーを教育するために、私たちの独自のトレーディング・デスクおよび社内のリサーチ・チームから情報を提供する予定です。これは、2つの理由から必要不可欠な要素です。1つ目は、他の関係者、特にMKRホルダーが、MKR投票の必要性を予見するかもしれない重要なトレンドを見ることが出来るようにするためです。そして2つ目は、私たちのチームが信頼できる市場情報を、Makerコミュニティに提供することで、私たちのチームが声を揃えられるようにしたいからです。
Makerコミュニティ財団とは?¶
Makerコミュニティ財団は、現在存在していませんが、Maker財団が解散した後に設立するつもりです。この組織の目的は、MakerDAOエコシステム内のプロジェクトに、資金とガイダンスを提供することです。
Maker財団はどこから資金を得ているか?¶
Maker財団は現在、開発基金によって保有されているMKRトークンを販売することによって資金を生み出しています。
開発基金は誰が管理しているか?¶
2月9日、組織の再編成の結果として、開発資金はMaker Ecosystem Growth財団(MEGF)の理事会によって所有および管理されている新しいマルチシグ・ウォレットに移動しました。
開発資金の利用計画はどのようなものか?¶
計画では、今後数年間で開発資金の保有資産を完全に分配し、それによってMKRトークンの所有権を完全に分散化します。
開発資金として保有してあるMKRは、Makerガバナンスの投票で利用されるか?¶
いいえ
Maker財団の法的構造はどのようなものか?¶
Maker財団に関連するさまざまな組織は、現在ケイマン諸島の会社のMEGFの下で活動しています。グループとして、これらの組織は、Maker Ecosystem Growth Group(MEGG)と呼ばれています。
DAOと、MakerDAOを開発し拡大しているチームはどう違いますか?¶
MKRトークン保有者は、すべてDAOのメンバーです。それにより時折、DAOとMaker財団が同じように見えてしまいます。なぜなら、Maker財団のチームメンバーの多くが、MKRトークン保有者だからです。そうは言っても、Maker財団は、組織として、MakerDAOのガバナンスに関しての決定を管理したりすることはありません。結局のところ、MKRトークン保有者はほぼ匿名であるため、ガバナンスは公的で透明性があり、そして科学的に行われています。さらに、すべてのステークホルダーは、MakerDAOのガバナンスに関連しする意見を公に表明することができます。